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発行日 2012年3月15日
発行者 対人援助学会
編集長 団 士郎
【編集長から】
■ 学会ニュースレターの役割(大会告知、例会情報など)も最小限果たしながら、大部分は学会員有志の「対人援助領域における様々な論考と実践報告」を連載してもらって、WEB上で公開しているのが対人援助学マガジンです。読者は、一部分でも、全体でも、ダウンロードも、プリントアウトも自由に選択して読むことが出来ます。
そこで私は、執筆者だけに一冊ずつ、印刷版を作成してプレゼントしてきました。本編はWEB上のカラー誌面のものですが、印刷製本版は全面カラーというわけにいかずモノクロ。そういう意味では不完全版です。にも関わらず、今まで印刷版を作ってきたのには理由があります。「文芸首都」、長く刊行されていたと聞く自費出版物です。保高徳蔵が世話人を三十年以上続け、多くの作家を輩出した文芸同人誌です。学会ニュースレターは文芸の同人誌とは異なります。
しかし、学会の持つ閉鎖性や特権性に、私はかねてから違和感があって、「対人援助学マガジン」は社会科学世界の同人誌でありたいと思っています。ここから様々な場所に向かって、執筆者の発信が出来ればと思っています。ベテランの方達には既にそれぞれいくつものステージをお持ちでしょうが、ここはここらしく関わっていただければと思います。そして、今からの人達にとっては、自由に使える踏切台になれたらと思います。
■ 新連載が又二本、乾さんと袴田さんです。それぞれ、新しい切り口からの参入です。お楽しみ下さい。
■ 本誌連載中のものがまもなく、一冊の本になります。荒木晃子さんの不妊治療現場の問題です。他にも様々なかたちで、いろんな場所に、飛び出してゆく人が輩出することを願っています。
ですが一方で、WEB版という自由性の高い手段(主に、売れなければならないとか、多くの読者を引きつけなければならないとかいう営業的ノルマからフリー)をとっているのですから、マイナーな素材やテーマを取り上げることも大切な役目です。
少数の人しか読まないかもしれないけれども、記録しておく必要があることを残す。ここにもマガジンの役割があると思っています。
是非、まだ触れられていないジャンルからの、対人援助的取り組みの報告をお寄せ下さい。
対人援助学マガジン 第8号 | |
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■全ページ(204ページ) | |
■各ページ(執筆者) | |
表紙 | |
目次 | |
・執筆者@短信 | 執筆者全員 |
・知的障害者の労働現場 008 | 千葉 晃央 |
・社会臨床の視界(8)-家族をシステムとしてエコロジカルにみること- | 中村 正 |
・ケアマネの出会った家族たち(8) | 木村 晃子 |
・街場の就活論 vol.8 -新卒採用とキャリア教育に関するハナシ- | 団 遊 |
・心理療法が始まるまで(8) | 藤 信子 |
・第8回誌上ひとりワークショップ-家族援助は街のアパレル4- | 岡田 隆介 |
・映画の中の子どもたち 8 「サラの鍵」 | 川崎 二三彦 |
・子どもと家族と学校と (8) | 中島 弘美 |
・蟷螂の斧(とうろうのおの)-社会システム変化への介入 第8回 | 団 士郎 |
・学校臨床の新展開 (8) | 浦田 雅夫 |
・学びの森の住人達(3) | 北村 真也 |
・幼稚園の現場からVIIi–どうする保護者会?- | 鶴谷 主一 |
・福祉系対人援助職養成の現場から (8) | 西川 友理 |
・我流子育て支援論 (8) | 河岸 由里子 |
・不妊治療現場の過去・現在・未来 8 | 荒木 晃子 |
・対人援助学&心理学の縦横無尽 (5) | サトウタツヤ |
・小さな「怪獣たち」とのドラマセラピー(7) | 尾上 明代 |
・家族造形法の深度 (8) | 早樫 一男 |
・旅は道連れ、世は情け (8) (女性LC 研究所20 年) | 村本 邦子 |
・きもちは言葉をさがしている 「紅茶の時間」とその周辺 第7話 | 水野 スウ |
・やくしまに暮らして 第七章 | 大野 睦 |
・お寺の社会性(六)―生臭坊主のつぶやきー | 竹中 尚文 |
・こころ日記ぼちぼち (4)(中学生日記) | 脇野 千恵 |
坊 隆史 | |
・ノーサイド 第四回 禍害と被害を超えた論理の構築 | 中村 周平 |
・それでも「遍照金剛言う」ことにします(3)(精神障害者福祉) | 三野 宏治 |
・「ほほえみの地域づくり」の泣き笑い(3) | 山本 菜穂子 |
・男は痛い!(2)「象の背中」 | 國友 万裕 |
・新連載援助職のリカバリー(1) | 袴田 洋子 |
・新連載周旋屋日記(1) | 乾明紀 |
・編集後記 | 編集長&編集員 |