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大会の内容

meeting program

第15回大会のご案内

 昨年度の第14回年次大会新潟大会でもご案内したように、2023年度の第15回年次大会は、広島市で開催いたします。昨年度から3年間の研究テーマとなった「社会とともにある対人援助学~これまでとこれから」を引継ぎ、世界最初の原子爆弾が投下されて70年以上が経つヒロシマで、それぞれの実践の場と社会のあり様について大いに語り合い、つながることができればと思います。コロナ禍を乗り越え、集会形式では第11回大会以来4年ぶりの開催です。ぜひ11/11~12、広島でお会いしましょう!

第15回大会の概要

日 程:
2023年11月11日(土)〜12日(日)
テーマ:
「対人援助の多様性と持続可能性」

 私たちが関わる「対人援助」という分野は、これまで主に福祉や医療・心理・教育といったものが中心としてイメージされてきた。しかし近年そのあり方は、当学会の対人援助学研究や対人援助学マガジンにも見られるように多様化してきている。また、昨今語られることの多い持続可能性というキーワードは、バーンアウトの問題や担い手不足など、対人援助分野でも重要なテーマである。
 今大会の開催地・広島は、被爆地ヒロシマとして反核平和の象徴という命題を持ち、戦後70年を超えてその活動を多様に発展・進化させているが、一方で人口減少や高齢化に直面する一地方都市として、地域社会の持続可能性という課題に向き合う側面も持っている。
 こうしたことからここ広島で、人への援助や平和な社会の「多様性」や「持続可能性」について考え、対話を深めていくことは、私たちの今後の実践にもつながる意義深いことと思われる。
たくさんの多様な個性と、豊かで自由に語らえる大会にしたいと願っている。

会 場:
比治山大学6号館(広島市東区牛田新町4丁目1-1)
(アクセス:アクセス|比治山大学|比治山大学 比治山大学短期大学部 (hijiyama-u.ac.jp)
後 援:
広島市、広島市教育委員会

※次の場合には大会を中止又は延期しますので、参加者にメール等でお知らせします。
①特別警報の発令等により、広島市が会場校の所在地(東区牛田新町学区)に避難指示を発令した場合(暴風雨、水害、地震等の危険が差し迫っている状態)。 ②その他の不測の事態等、緊急事態の発生時。

参加費:
対人援助学会会員:2,000円、一般:3,000円、学生・院生(※社会人院生をのぞく):500円
※社会人院生とは、正社員勤務のかたわら大学院に在籍する者(学会員か一般区分での参加をお願いします)
参加費は、11月2日(木)までに、以下より納付願います(参加申込フォームによる申込締め切りも11月2日(木))。
〇ゆうちょ銀行 〇九九(ゼロキュウキュウ)店  当座:0311452 名義:対人援助学会
※お振込の際、必ず参加申込フォームに書かれた氏名でお願いいたします。
参加申込方法:こちらの「参加申込フォーム」にて11月2日(木)までにお申込みください。
プログラム概要:
11月11日(土)
9:30~11:30
オプショナルツアー
「被爆樹木を巡るフィールドワーク」

企画者:来須真紀(広島市児童相談所)
ガイド・解説:渡部久仁子(ANT-Hiroshima)、谷田寿幸(TAN学校教育相談所、広島県スクールカウンセラー)
概要:初の広島開催を記念して、学会本体とは別に特別なオプショナルツアーを企画します。
原爆投下を生きぬいた木・被爆樹木が日常の景色に存在する広島。長年市民によって守られてきた被爆樹木たちが、そこで何を見て、どんな人々の想いを受け止めてきたのか。被爆樹木という「人ならぬもの」を通して見えてくる、被爆と戦後の実相を学び感じるツアー。先着15名限定。 ※すでに定員に達しました。
11月11日(土)
12:00~12:30
大会受付
12:00~18:00 ①ポスターセッション
②団士郎「木陰の物語」パネル漫画展
(どちらも時間中はいつでも掲示内容をご覧いただけます)
12:45~14:30 記念講演
「私が被爆者から受け取ったもの―それぞれの『物語』を通して―」

概要:被爆者が語り部となる。核廃絶運動に関わる―。そこには様々な困難と出会い、絶望と希望の『物語』がある。長年被爆者と活動を共にしてきた講師が、その『物語』を通して学んだことから、人が支え合うこと、他者を理解すること、そして今、私たちが分断や虚無と立ち向かう術について語る。

講師:渡部朋子(わたなべ・ともこ)
対人援助学マガジン

特定非営利活動法人ANT-Hiroshima理事長。
1953年広島市生まれ。被爆2世。法律事務所勤務の傍ら、1989年にANT-Hiroshimaを設立。アフガニスタンの難民支援やパキスタンの地震復興支援活動のほか、市民や子どもたち、海外研修生などを対象とした国際理解や平和教育を行い、独自の平和構築活動を実践。2022年「谷本清平和賞」受賞。元広島市教育委員会委員、公益財団法人 広島平和文化センター理事ほか。

14:40~16:20 理事会企画Ⅰ
「つながりと対話の場づくり ~ハチドリ舎の実践~」

企画・発表者:安彦恵里香(ハチドリ舎)、梶原慶(オトナコドモシステムズ)、岡崎正明(広島市児童相談所)
概要:誰もが気軽に社会課題について語り合えるカフェ「Social Book Cafe ハチドリ舎」が広島に出来て6年。そこでは様々な人が集い、対話し、つながってきた。その実践から、対人援助の多様な展開や、社会課題との関係、つながることで生まれる新たな可能性について考えるワークショップ。
16:30~18:00 企画ワークショップⅠ
「多様で持続可能な対人援助に必要な『知』について」

企画・話題提供者:本間毅(退院支援研究会)
司会:岡崎正明(広島市児童相談所)、谷田寿幸(TAN学校教育相談所、広島県スクールカウンセラー)
討論者:村本邦子(立命館大学教授)、中村正(立命館大学教授)
概要:我が国では90年代からEBM(Evidence Based Medicine 根拠に基づく医療)など、対人援助分野において科学的アプローチが重視されている。しかしクライエントの語りの背景にある苦痛は、必ずしも合理的なものばかりでなく、無限に存在し終わりがない。多様でアプローチの方法を定式化できないクライエントのニーズに、これからの対人援助者が答え続けていくための「知」について、3人の識者が今の想いを語り合う。
11月12日(日)
9:00~15:00
①ポスターセッション
②団士郎「木陰の物語」パネル漫画展
(どちらも時間中はいつでも掲示内容をご覧いただけます)
9:00~10:30 ①ポスターセッション質疑応答時間
②誰でも調子に乗れる「書道対話」ミニ体験会
10:40~12:10 理事会企画Ⅱ
「保育関係者による当事者研究 ―保育現場の『しんどさ』等をめぐって―」

企画・発表者:迫共(比治山大学)、西川友理(大和大学白鳳短期大学部)、南部紀子(かわさき保育園)
概要:各分野で応用される当事者研究だが、保育分野で広がらない。「弱い自分をあらわにすることへの抵抗」など、保育者自身の生々しい語りを排除する職場文化が、その背景にあると思われる。保育現場の「しんどさ」や「楽しさ」を自覚的に語り、保育実践の広く豊かな意義を考えたい。
12:10~13:10 昼休憩
13:10~14:40 企画ワークショップⅡ
「心理支援ツールを活用する対人援助アプローチ ―『困ってますゲーム』と『行動の信号機』の体験会―」

企画・発表者:中村泰子(大阪市中央こども相談センター)
概要:児童虐待相談では、当事者の相談意欲や動機づけが課題になることも多く、持続可能な支援システムづくりのため、支援者が燃え尽きず、当事者自身の強みを生かせる支援が重要となる。心理支援ツールは、こどもの心理的ケアや親子関係調整の実践の中で、非言語アプローチの有効性への着眼から開発された。当事者も支援者も「楽しい」と思える支援を目指すツールの体験を通し、対人援助のあり方を考える機会としたい。
14:50~15:40 全体会

■ポスターセッション

質疑応答時間:11月12日(日)9:00~10:30
掲示期間:11月11日(土)12:00~18:00・11月12日(日)9:00~15:00

No.タイトル発表者
1 指筆談時書字動作を可視化するデバイスの開発 岡田 浩
2 がんサバイバーとなった看護師に関する文献レビュー 小幡 明香
3 発達障害の看護師が指導を受ける中で抱く違和感の語り 中西 愛
4 中国におけるカミングアウト支援:支援団体Trueselfの支援ツールとしてのワークブックの分析から 劉 強
5 遊びながら権利を知る”子どもの権利の遊ぶ会” 福田 順
6 「困ってますゲーム」など心理支援ツール 4 種の有効性―支援者むけツール体験会のアンケートから― 中村 泰子
7 「困ってますゲーム」など心理支援ツール 4 種のテキストマイニング―自由記述式アンケートの意味分析― 中村 泰子
8 理学療法士による発達支援が必要な子供への介入モデルの検討 辻 いづみ
9 「薬物乱用防止」についてオリジナル啓発物品開発―官学連携による「薬物乱用防止」啓発についてのワークショップの活用― 笹谷 絵里
10 保育内容(健康)での『成道会について知ろう』の実施 笹谷 絵里
11 フランスの不登校支援に関する研究—予防的アプローチと包括的支援— 安發 明子
12 行動的QOLはどの程度Quality of Lifeを表現しているのか? 高山 仁志
13 自閉症スペクトラム児の多様性と自主性を尊重した療育プログラムの検討 (27)―ASD児ときょうだい児の自己像の違いに着目して― 香月 みかん
14 自閉症スペクトラム児の多様性と自主性を尊重した療育プログラムの検討 (26) ―文脈を踏まえた応援行動に注目して― 近江 涼音

■企画ワークショップ
WS№ 開催日時 タイトル 企画者
1 11月11日(土)16:30~18:00 多様で持続可能な対人援助に必要な『知』について 本間毅(退院支援研究会)
2 11月12日(日)13:10~14:40 心理支援ツールを活用する対人援助アプローチ―「困ってますゲーム」と「行動の信号機」の体験会― 中村泰子(大阪市中央こども相談センター)

【募集】企画ワークショップ 募集終了

企画ワークショップを以下のとおり募集します。発表者は申込及び抄録の提出が必要となります。申込多数となった場合は理事会で選考させていただきます。なお倫理面等の配慮に欠けると思われる企画については、発表をお断りすることがあります。ご了承ください。

申込方法:下記の内容を年次大会事務局宛にメールでお送りください(抄録も同宛先)。
○ 主発表者(学会員に限る)、連名発表者、所属先
○ タイトル
○ 企画概要(800字程度)
○ 希望時間枠(プログラム概要から、企画ワークショップ1か2のいずれかの時間を選択)
★申込締め切り:2023年9月30日(土) 抄録提出期限:2023年10月11日(水)(書式はホームページよりダウンロードしてください)


【募集】ポスターセッション(20件程度) 募集終了

ポスターセッション発表者を以下のとおり募集します。申込多数となった場合は理事会で選考させていただく場合があります。なお倫理面等の配慮に欠けると思われる研究については、発表をお断りすることがあります。ご了承ください。
申込方法:下記の内容を年次大会事務局宛にメールでお送りください。
○ 主発表者(学会員に限る)、連名発表者、所属先
○ タイトル
○ 抄録(書式はホームページよりダウンロードしてください)
ポスターセッション質疑応答時間(在席責任時間)は、11月12日(日)9:00~10:30です。参加者からの質疑応答に応えていただくことで、正式発表となります。主発表者または連名発表者での対応をお願いします。
ポスターの掲示スペースは、目安として「A4横置き」で18枚程度です。
ポスターの最上部に題目、名前(筆頭発表者に○を付けてください)、および所属を明示してください。
著作権確認書の提出は必要ございません。ただし、著作権の帰属を承諾の上、お申込みください。対人援助学会では、抄録原稿を提出された時点で承諸したものとして処理しますのでご了解ください。提出される論文の著作権に関し、複製権・公衆送信権等の財産的権利はすべて対人援助学会に帰属することを併せてご了解ください。
★申込締め切り及び抄録提出期限:2023年10月11日(水)

抄録の書式説明  抄録テンプレート 
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【対人援助学会 第15回年次大会事務局】
〒504-0021 大阪市中央区大手通2丁目4番1号
担当者:川原
TEL・FAX:06-6910-0103 【E-mail】