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発行日 2014年6月15日
発行者 対人援助学会
編集長 団 士郎
【編集長から】
月並みな言い草だが、本当に時の経つのが早い。世の中はもう6月、初夏だ。マガジンは17号で五年目を迎えた。
私の友人達の多くが定年退職も、再雇用も終えた年金生活者になっている。彼らからは、「お前は元気やなぁ」とあきれられていたりする。4人いる孫の一番上が小学校に入学し、自分はいよいよ70歳に向けてカウントダウンに突入した感覚がある。
しかし一方、連載で20年前のことや、10年前のことを書きながら恐縮だが、実は今が一番面白い。この世の興味深いメカニズムを見て取る力が自分の中に蓄積されてきたのだろう(相当に奥手ではあるが)。
毎年、面白いものや人との遭遇が増える。けっして沢山の人に出会いたいわけではない。名刺交換のようなことはずっと前に、一方的に止めてしまった(貰うだけ)。
新しい物事ではなく、既にあるものの中にある未知だったものが面白いのだ。こういうワクワク感を67歳になって感じられるとは思ってもいなかったので日々が楽しい。
癌で余命宣告された人が、少し落ち着いてから書かれたものなどに登場する感覚。日々の小さな変化、季節の気配や風の匂いにも反応する自分。そんな感覚が少し分かる。
余命宣告などされなくても、カウントダウンは昔から始まっていたのだ。その事に無頓着でいられた若さの時代から、どことなく日々感じる時期にはいった。残された時間に追い立てられるのではなく、自分の意志で今の時間を充実できている。それを有り難いと思って、今の仕事に取り組もう。
対人援助学マガジン 第17号 | |
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■全ページ(212ページ) | |
■各ページ(執筆者) | |
表紙 | |
目次 | |
・執筆者@短信 | 執筆者全員 |
・知的障害者の労働現場 17 | 千葉 晃央 |
・臨床社会学の方法(5) | 中村 正 |
・ケアマネだからできること | 木村 晃子 |
・街場の就活論 vol.17 | 団 遊 |
・コミュニティを探して (7) | 藤 信子 |
・映画の中の子どもたち17「ファイ」 | 川崎 二三彦 |
・子どもと家族と学校と(開業カウンセラー日誌) 17 | 中島 弘美 |
・蟷螂の斧part 2 トークライブ2001第2回 | 団 士郎 |
・学校臨床の新展開 16 |
浦田 雅夫 |
・学びの森の住人たち(12) | 北村 真也 |
・幼稚園の現場から17 | 鶴谷 主一 |
・福祉系対人援助職養成の現場から 17 | 西川 友理 |
・先人と知恵から(5) | 河岸 由里子 |
・生殖医療と家族援助(2) | 荒木 晃子 |
・対人援助学&心理学の縦横無尽 14 | サトウタツヤ |
・日本のジェノグラム(4) | 早樫 一男 |
・きもちは言葉をさがしている 第16話 | 水野 スウ |
・やくしまに暮らして 第十六章 | 大野 睦 |
・お寺の社会性(十五)―生臭坊主のつぶやきー | 竹中 尚文 |
・これからの男性援助を考える 第十五回 | 松本 健輔・坊 隆史 |
・ノーサイド 第13回 禍害と被害を超えた論理の構築 | 中村 周平 |
・それでも「遍照金剛言う」ことにします(12) | 三野 宏治 |
・男は痛い!第11回「告白」 | 國友 万裕 |
・援助職のリカバリー(10) | 袴田 洋子 |
・周旋家日記(10) | 乾 明紀 |
・トランスジェンダーをいきる(9) | 牛若 孝治 |
・役場の対人援助論(9) | 岡崎 正明 |
・新版K式発達検査をめぐって(その8) | 大谷 多加志 |
・十代の母という生き方(7) | 大川 聡子 |
・電脳援助(7) | 浅田 英輔 |
・日曜寺子屋家族塾の取り組み6 | 古川 秀明 |
・Journey to my PhD @ York in イギリス/Vol.5 | 浅野 貴博 |
・養育里親~もうひとつの家族~ 5 | 坂口 伊都 |
・周辺からの記憶3 | 村本 邦子 |
・病児保育奮闘記(2) | 大石 仁美 |
・編集後記 | 編集者三名 |