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発行日 2017年9月15日
発行者 対人援助学会
編集長 団 士郎
【編集長から】
第30号をお届けします。新たにお三方の連載が開始されます。お 一人は司法領域からの執筆。他領域に比べハードルが高いのか、今まで挙手がなかった分野からです。三浦さんは所属職場の上司の了解を得ての執筆だそうです。
二人目は、学校における自殺予防教育と対策の可能性の観点からの報告。この中にある「自殺予防教育を道徳的問題にさせないために」というフレーズには、オッと思わされるところがありました。
三人目は、コミュニティ通訳とは対人援助通訳であるという認識からの執筆です。言葉は文言だけが翻訳されても、コミュニケーションの支えにはなりません。そこには背景文化や歴史への理解、共感が不可欠でしょう。
相変わらず私達の世界は、課題の尽きることのない現実です。でも、そこにこんな雑誌の形で一歩を刻み続けることを、改めて成果と呼ぼうと思います。
最近、やたら勇ましいことを言う輩が、歴史を逆行させるような流れを作ろうとしています。対人援助の同志達とは真逆の、過去の歴史にも登場した浅はかな破壊者達。そんな者の言いぐさに飲み込まれたりせず、今こそ、ディテールを大切にした対人援助学の構築が強調されなければと思います。