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発行日 2020年12月15日
発行者 対人援助学会
編集長 団 士郎
【編集長から】第43号の新連載は、河野暁子さんの「この世界で生きるあなたへ~国境なき医師団の活動をふりかえって~」。そして本間毅さんの「コロナ禍の中、幾度となく会い、語り合うことの意味を考える」の二つです。
執筆陣が増えて、ますます多方面の対人援助コンテンツが溢れてゆきます。11年も続けていると、様々な場所で本誌のもたらす意味が花開いているように思います。これからも人々の暮らす舞台全体に目配りの効いた連載を招きたいと思います。遠慮なく、執筆希望をお知らせ下さい。「連載すること」と「学会員になって頂くこと」だけが条件の執筆募集を常時行なっています。
43号の原稿締め切り直前が妻の百ヶ日だった。時の経つのが早いのか、そうでもないのか。2020年はコロナに振り回された一年だったが、私には忘れられない年でもあることになった。
そして長らく続けてきた東日本大震災家族応援プロジェクトが、ひとまず十年の最終年予定だった。しかしコロナ禍によってスケジュールは大きな変更を余儀なくされ、2021年に最終年を持ち越すことにした。
では2020年をどう過ごすか、思案の結果、昨今の必然のようにzoom開催が実行された。結果としてこれが、2021年以降、つまり10年を経た後の東北、特に福島との関わり方の今後の形を提示してくれた。村本邦子さんの連載にいずれ登場することになるだろうが、対人援助の営みは、様々な想定外を乗り越えて、息長く静かに積み重ねられていくものである。