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発行日 2010年9月15日
発行者 対人援助学会
編集長 団士郎
【編集後記】
新しいことを始めるとき、およそのイメージが掴めているプランのある場合と、出会い頭の暗中模索のような時があると思います。
「対人援助学マガジン」の場合は後者に近かったと言えます。ただし暗中ではなく、輝きのありそうな中の模索でしたので不安はありませんでした。
そんな時、「天地明察」冲方 丁(ウブカタトウ)著を読みました。江戸時代、中国の暦を日本でそのまま使っていることからくる誤謬を計算し、大和暦を提案した 男の物語です。高校の日本史授業で名前くらい聞いた覚えのある「和算」の関孝和も天才数学者として登場します。およそ私とは縁遠い存在の主人公の、皆目分からない題材の物語でありながら、ハラハラ、ワクワクしながら、450頁を三日で読み終えました。
未来の結果を支配できる者はいません。願わくば努力は報われたいですが、その見通しだけで「する・しない」を決めたくないと思います。記憶の中にプロセスの重要性が裏切られたことはありません。始めたことの多くが継続中になるので、2 号発行にあたって又ひとつ、いつまで飛び続けるかしれないものを本格離
陸させた感覚でいます。
対人援助学マガジン 第2号 | |
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■全ページ(115ページ) | |
■各ページ(執筆者) | |
表紙 | |
目次 | |
・1 工程・1Yen ~知的障害者の労働現場 2~ | 千葉 晃央 |
・社会臨床の視界(2)「あいだ」への関心―加害者臨床― | 中村 正 |
・ケアマネの出会った家族たち ~家族理解と家族支援(2)~ | 木村 晃子 |
・街場の就活論 vol.2 ―新卒採用に今、何が起こっているのかー | 団 遊 |
・心理療法が始まるまで ~コミュニティと病院で(2)~ | 藤 信子 |
・ケースのツボとそこに合わさる言葉(1) | 岡田 隆介 |
・映画の中の子どもたち 2 「クロッシング」 | 川崎 二三彦 |
・子どもと家族と学校と ②「私立高校1年生・ハヤト・不登校」 | 中島 弘美 |
・蟷螂の斧 ―社会システム変化への介入― part1―第二回 | 団 士郎 |
・学校臨床の新展開 ②学校と児童虐待Ⅰ | 浦田 雅夫 |
・場と会う、人と会う メタローグな世界への誘い | 北村 真也 |
・幼稚園の現場から (2) | 鶴谷 主一 |
・福祉系対人援助職養成の現場から② | 西川 友理 |
・我流子育て支援論 ~妊娠をめぐって~ | 河岸 由里子 |
・不妊治療現場の過去・現在・未来 2 ~生殖革命の時代~ | 荒木 晃子 |
・対人援助学の里程標 2 | サトウ タツヤ |
・小さな「怪獣たち」とのドラマセラピー 2.船出 | 尾上 明代 |
・家族造形法の深度(2) | 早樫 一男 |
・旅は道連れ、世は情け 前夜②~女であること | 村本 邦子 |
・形づくる人々 第2回 | 柳川 正賢 |
・新連載 きもちは言葉をさがしている 「紅茶の時間」とその周辺 」第1回 | 水野スウ |
・新連載 やくしまに暮らして 第一章 なぜ屋久島なのか ネイチャーガイド | 大野 睦 |
・執筆者一覧 | |
・またまた長い編集後記 | 編集長&編集員 |