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発行日 2021年9月15日
発行者 対人援助学会
編集長 団 士郎
相変わらずコロナ禍真っ只中である。いつか抜けたとしても、それはポストコロナの時代。以前に戻るわけではない。
東日本大震災原発事故の時、被災地からたくさんの家族が避難した。そして数年、新たな場所での人間関係や仕事、子ども達の成長が当然あった。そこで突きつけられたのは、いつFUKUSHIMAに戻るのか、あるいはそれ以外の選択をするのか。
禍の後遺症としてではなく、変化した新たな時代と、どう向合っていくのか。相似形だなと思って見つめている。
このマガジンのスタートは、先細りの紙媒体出版の時代に対する、webマガジン(フリー)という新形態提案だった。だから10年を超えて続いたところがあっただろう。
そして第二期といってもいい変化が今、千葉編集員や大谷編集員が編集後記に書いている複数の展開だ。
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連載中の村本邦子さんの「周辺からの記憶」が本紙掲載原稿とは別の内容、2頁コラム形式で執筆され、国書刊行会から出版された。(詳細は村本頁のまえがきを)
私は頼まれて扉イラストを二十五枚描いた。装丁デザイナーがそのイラストを使って仕上げた表紙がとても上品で良い。その効果もあって(?)朝日新聞の書評欄に取り上げられ、なかなかいい書評になっている。ぜひ読んでみてください。
他にも連載陣の中に書籍化の打診を受けている方がある。創刊時に目論んだことが、いろいろ発展的に実現してゆくのは、編集長として嬉しい限りだ。